歯医者の勤務医時代にやっておくこと。
いま勤務している歯科医院から、盗めるものは盗みましょう。(ものを盗むのではありません。システムです。)
①患者さんのこころをゲットするために、どんなツールを使って、どんな広告をうっているのか、
②どんなスタッフ管理、どんな教育をやっているのか。
を盗みましょう。
理由は、
すべて開業してから役に立つからです。
自分が院長になったときに、あのときあんなことやってた。。。と必ず役に立ちます。
そのときのスタッフ側の反応も自分が院長になったときによくわかります。
私の勤務医のときの気持ちは
▲居酒屋てっぺんのDVDをみせられる→「院長なんか宗教がかった」
▲スタッフ教育で、自費説明のロールプレイをやらされる→「ロールプレイなんか恥ずかしいよ。」
▲○○精密さんの自費コンサルの講習会を病院で受けさせられた→「こんなの役に立つのかな?」
▲地方紙の広告、インターネットの広告の営業をつきあわされた→「そんなに宣伝しなくたって(患者)くるよ」
と思ってましたが、開業してみるとどれも大切なマネージメントノウハウです。
スタッフはよい人ばかりではありません。勤務医のときにも、よい人ばかりではないと思っていても、そのスタッフはまだ、その病院の院長に教育されてるので、そのレベルは維持されているのです。
自分がスタッフを雇うと、本当の0からスタッフを教育しなくてはならないので、勤務のときにいた、「使えないスタッフ」どころではありません。教育をしていないスタッフは「自分でやったほうが早いし、いると余計なことをするいなくてもいいスタッフ」なのです。
自分のペースで準備して進めていたら、スタッフが気を使ったつもりで、ドクターが使う瞬間には、どこかに片付けられていたり、ドクターのペースで時間ギリギリまで患者さんと話しているのにスタッフの方が切れて、「次の人、入れていいですか?」みたいに聞いてくる余計な存在です。それを教育するのは大変なことです。
スタッフは、時給で働くものですから、自分なりのペースがあります。その自分なりのペースとドクターのペースが合わなければトラブルになります。働きはじめは、張り切ってますが、2年3年と時間がたつと、だんだん怠けてくるものです。ドクターのスタッフに対する期待が大きくなっている可能性もありますが。
また、スタッフの人数が増えると、院長とスタッフとの関係がうまくいっていても、スタッフAさんとスタッフBさんがもめてしまうこともあります。
なんで私がスタッフとうまくやるみたいにお互い仲良くできないんだろう?と考えるのは勘違いです。
院長や、ドクターは資格をもっているし、働いているスタッフもすくなからず「歯科医師」や「院長(社長)」に対して敬意があります。給料も与える人ともらう人の関係です。
しかし、スタッフどおしは、働いている期間、年齢、資格、社会経験、歯科経験もさまざまです。大卒だからって、真面目にやってくれるわけではないし、長くいるからって助手には、衛生士業務はできません。
そんないろんなスタッフをどうやってやる気にさせるか、少なくとも真面目に働かせるかもしっかり学んでおきましょう。
院長は治療の専門です。治療中は電話もとれません。形成しながら他の患者に自費の説明はできません。一人で、治療して、説明して、スケーリングして、印象取ってでは限界があります。
病院を大きくしたい、売り上げをあげていきたいのであれば、自分がやっていることで、自分以外の人間にできることはどんどん任せなくてはなりません。
自費の説明や、問診は効率化をすすめるのであれば、歯科助手にやらせることなります。
歯科助手に自費の説明をしてもらうのは大変なことです。なんといっても素人です。大学で、歯の構造とか、歯の絵を書いたり、彫刻したわけではありません。歯科技工士上がりの助手さんだったら最強ですが、、、みんながそうではありません。
ドクターが説明していることを横で聞いてもらっているくらいではできないのです。
メタボン、オールセラミック、ハイブリット、ジルコニアなど、歯医者であったり、衛生士であれば、それなりにわかりますが、助手に教育なしで、「いきなり説明しろ」は無理です。
はずかしながら、私は歯科助手に自費の説明を任せて、見事に台無しになって切れるタイプでした。説明を聞いてで不安を払拭できなければ患者さんは自費なんぞやりません。
○○精密さんに、全体ミーティングで、自費説明の話をしてもらっているときも、ドクターはそんなのわかってます。。。でしたが、院長がそれをやっていたのはドクターのためではなく助手のためです。
院長が自分で自費の説明をやると、多数のドクターがいる場合、ドクター同士で意見がわかれて話が違う方向になります。
スタッフには、ある程度コンサルみたいな人から説明してもらったほうが、説明するのも営業で歯医者でもなんでもありませんし、聞くのも患者さんは素人ですから第三者からセミナーしてもらうほうが向いてます。
スタッフとの関係が、毎日仲良しになって緊張感がなくなってくると、スタッフにセミナーするのが、やりづらくなります。そのようなときは、外注してしまったほうが楽です。あちらも、自費の技工が増えるものなので、無料でやってくれます。
インターネットの広告の宣伝で業者がきたときは、自分たちもその営業の話を聞かされてました。いまとなってはありがたいと思ってます。だいたいの相場もわかりましたし、どんな物かを知っていることは開業する上でとても役にたちます。
そのとき、院長が、その広告をどおしてやるのか、その更新頻度や、それでくる患者の質など、もう一度聞いてみたいことだらけです。
開業をこころみるのであれば、診療以外のところをしっかり盗みましょう。
患者に対するマーケティングと、スタッフに対するマネージメントです。
難しい本ではなく、このように、身近なところで勉強するのが大切です。
そのようなミーティング、業者とのやりとり、院内セミナーなどは、多くても週一回程度などで、あまり数多く経験できません。
もし、そのようなことをやるような勤務先でなければ、自分で企画して、院長に相談してみましょう。
勤務医がミーティングの内容を企画運営してくれたら、院長も喜ぶし、あなたも自分が開業するときに、そのコネクションを使用できるので、いいことづくめです。
それが無理なら、開業前に、一度どこかの分院長を経験しておくという手もあります。
私は、分院長やるくらいなら、さっさと開業しようと思うたちでさっさと開業しました。
以上です。明日も更新します。