→ 開業しようと思っているが、何から手をつけていいかわからない
→ 歯医者とは関係ない親から、早く開業するようにいわれているが、まったく手がかりがない
→ 最短でどのくらいで開業できるのかを知りたい
この記事は歯科大学の学生を含む開業を考えている若いドクターに向けて書いています。
この記事を読むことで、
→ 開業の流れがわかる
→ 最短で開業するのに必要な知識がわかる
結果の根拠
この記事を書いてる私は、歯医者で歯学部卒業後、研修医→大学院→開業医でバイトといろいろな経験を得て、
居抜きで開業して現在4年目。居抜きで、リフォームもしなかったので、手伝ってくれる業者もなく、
ほぼ一人でやったので、その経験を記事にします。4年前と制度は変わりますが、比較的新しい情報だと思います。
歯医者で開業するための最短開業ロードマップ
歯医者になると、歯科治療を行って生計をたてていくことになります。
この仕事は人間関係の仕事です。
同じ場所で、馴染みの患者さんをリピーターにしていくほうが、自分も知り合いの治療で楽ですし、笑いや楽しみがあっていいですよね。
そこで、卒業後から最短に開業する方法を記事にします。
1開業へのロードマップ手続きなど
1-1、開業の手続きの流れ
管轄の保健所への開業予定、引き継予定の相談→保健所の手続きの流れの決定→保健所の査察→管轄の厚生局への届け出→開業です。
開業するときに一番大変だったのは、管轄の保健所とのやりとりでした。保健所で、届け出をして、副本の判子をいただけたら、厚生局へ届けます。
詳しい日数や、日程はちょっとあいまいなので、あれためて記事にします。
しかし、居抜きであれば、最短で1月に決定、4月に管理者として開業できます。
1-2、歯医者として開業する場所決め
まずは場所を決めましょう。地区、市、町、そのレベルでいいです。
それは開業するときには、その地域の保健所と相談する必要があるからです。開業したい地域の情報は多ければ多いほどいいです。
土地勘が重要なので、早く開業したかったら、自分の生まれ育った町が絶対いいです。
患者さんとも、小学校の話とか中学校の話とかできますし、それだけで、リピーターになってくれます。
例えば、患者さんにしてみれば宇都宮で歯医者探していて、九州から来た先生か、生まれも育ちも宇都宮の先生か、
どっちに行くかはきまってますよね。
だったら、地元で開業、地元の保健所を視野にいれましょう。
1-3、歯医者の開業の規模を考える
自分がどんな病院を持ちたいかで、研修先を探しましょう。
ユニットが10台もある病院を作りたいのか、ユニット2台の病院を作りたいのかで、研修を決めたほうがよいです。
もちろん、インプラントをやりたい、矯正をやりたいのであれば、その病院を研修先にえらびましょう。
インプラントでも、ユニット6台で、スタッフ10人もいる病院もあれば、
ドクター一人、スタッフ2人、ユニット3台でやっている病院もあります。
自分が開業したい病院像にそった病院で研修を受けることが望ましいです。
実際のところは、厚労省の研修医認定指導医は、常勤で2人いることとなってますので、
ドクター2人いる比較的大きい病院でしか研修をうけることは出来ません。
そしたら、開業場所に近いところで、自分の目指す病院に近いところで研修を受ければよいです。
1-3、開業しようとする同じような場所で勤めてみる
研修医が終わったら、開業しようとする一駅となりくらいの場所で勤めてみましょう。一駅くらい離れるのがマナーです。
自分が勤めていた病院の目の前で開業して、自分の患者を連れていくのはかなりの悪者です。
運がよければ、その院長がその病院を引退するか、引き継ぐ予定で雇ってくれるかもしれません。
勤務医しながら、院長が引退して、その病院を安く引き継ぐのが、患者さんのためにも自分のためにも、最高の開業方法です。
2.最短で開業する方法
2-1、研修医を開業予定の近くで申し込む
栃木で開業したいのに、東京で研修医をする必要はありません。
土地の状態は、ほんの数年で変化しますので、なるべく近くで研修医をやったほうが、人のながれも土地勘も養われますので安全です。
2-2、研修医で技術を学びながら開業場所のリサーチ
研修中、飲みに行くのも大切ですが、不動産屋に声をかけておいたり、よさそうなテナントを内見したり、保険医協会の新規開業セミナーに行ったりやれることはたくさんあります。
技術以外のところをまなびましょう。
2-3、研修医が終わったら、現場で実際に勤めてみる
研修は大きな病院が多いですが、研修医が終了したら個人の病院で勤めてみましょう。
3年間くらいはいる方が安全ですが、勤めるときに、1年で開業したいとか、素直に伝えてそれでもよしとしてくれる先生のところで勤めた方がお互い安全です。
院長の方は、研修医上がりの一年目はほとんど使い物にならなくて、2年目でとんとん、3年目でやっと元が取れると考えてます。
3年くらい勤めるか、研修指導をしてくれた病院にそのまま勤めて自己資金を貯めるといいですね。
自己資金は、1000万くらい貯められると理想です。
逆算してください。3年で1000万だと、1年333万、1か月27万です。
研修終わってから、鬼節約すれば、キャッチアップできるかもしれませんが、研修医の給料ではまず無理です。
早く開業したい人は、多かれ少なかれ親に援助してもらう必要があります。
1000万自己資金で、2000万借りられれば、新規で20坪ユニット3台くらいの病院が作れます。
最短で開業する方法のまとめ
これまでの話で、業者の話はまったく出てきませんでした。
そうなんです。本当は業者いなくても開業できるんです。
ユニットは買わなくてはならないし、素人に歯医者の図面はつくれませんので、そのようなところは業者に頼る形になります。
そして、もし業者がきまれば、保健所の手続きも、公庫や銀行からの資金調達も、業者が手伝ってくれます。
居抜きだと、業者にまったく売り上げがないのでほぼ自分が動くかたちになります。
それでも開設者の変更手続きをしてくれる行政書士を紹介してくれます。
開業するのに、税理士や開業支援のコンサルタントが必要だと思っていた方そんなことはありません。
大変だと思う方は先に業者を決めていろいろ相談になってもらうといいですね。最低限、場所と規模が決まってないと、業者も相談のしようがありません。一人暮らしの賃貸を探すのと一緒です。
それではまた明日